「 海外での保育体験を経て、見つけた自分らしさ」 保育士の転職体験談(フリーの保育士)

「 海外での保育体験を経て、見つけた自分らしさ」 保育士の転職体験談(フリーの保育士)

保育士は転職する方が多いといいますが、どんな転職体験、キャリアをお持ちなのでしょうか。今回、お話を伺ったのは、久美子さん(2019年現在38歳、仮名)。短大卒業後私立幼稚園で4年勤務した後、海外では保育士を経験。現在は日本国内で、ベビーシッターマッチングサイトに登録し、フリーの保育士をしながら、キッズヨガを子ども達に教えています。(ライター・松原夏穂)

苦手なピアノに挑戦して保育の道へ

保育士を志したのは、中学生のとき、職場体験で保育園へ行ったのがきっかけです。事前に自分で作った教材を持って行くと、子ども達は大喜び。とても楽しい経験で、「将来、幼稚園や保育園で働くのもいいな」と思いました。

しかし、ピアノが弾けないと働けないと知りビックリ。小学1年生の頃少し習ったものの、興味が持てず苦手意識を持つようになっていたのです。それでも高校3年生のとき「幼児教育学科のある短大に進学したい」と決意し、再度ピアノを習うことにし、保育の道を志しました。

現在は、保育士資格と幼稚園教諭二種免許状、ヨガ講師の資格をお持ちです。

新卒でマンモス幼稚園に勤務

卒業後、就職したのは各学年4クラス以上のマンモス幼稚園。主に年少と年中を担当しました。良い園でしたが、1人で30人弱の子ども達を見るのは、大変でした。大人数のため一斉保育が基本で、足並みを揃えることを重要視。そのうち「子どもがやりたいことを、やらせてあげられない」と、もどかしさを感じました。

お絵描きの時間のこと。他の教諭が見本を見せてから子ども達に描くように指示をしていましたが、できあがった絵は皆同じようなもの。以来、「私の考える保育はこれじゃない。他の園はどうしているのか、見てみたい。いっそのこと、海外で保育の仕事をしてみてもいいかも」と考え、4年の勤務を経て24歳で退職しました。

オーストラリアで「保育」のボランティアに

選んだのはオーストラリア。ワーキングホリデーができて、知り合いがいて、自然豊かなところを選びました。

英語には全く自身ありませんでしたが、だからこそ「話せるようになるまで日本に帰らない」と強い決意で渡航。あえて日本人の少ない地域に住んで勉強に励み、半年程でようやく理解できるようになりました。

そのうち知り合いの紹介で「オーペア」(子どもの世話や家事を手伝う代わりに、住む場所を提供してもらうこと)として、ある家庭に住み込むことに。そのママに「日本では幼稚園で働いていた」と話すと、小学生の息子の卒園した保育園でボランティアができるように、口利きをしてくれました。そして空いている時間に園に行き、子ども達の遊び相手になりました。楽しかったのですが、そのうち「働きたい」と思うように。

こちらの家庭に3カ月ほどお世話になった後、次の目標へ進みます。

オーストラリアで保育のアシスタントに

オーストラリアで働くには資格が必要と、児童英語教師の資格を1カ月かけて取得。その後、派遣で幼稚園や保育園で働き始めました。

毎回違う園に呼ばれたり、当日朝に出勤を要請されたり、いろいろありましたが、「働きながら学べる」貴重な経験でした。そのうち、オーストラリアの「自由で子ども主体の保育」に感銘を受けます。

このころは「アシスタント」だったので、「先生として働きたい」と思うように。6~7カ月働いた頃、就労ビザが切れて帰国。結局、オーストラリアには2年滞在しました。

※注 オーストラリアには、チャイルドケアセンター(0~5歳)=保育園、キンダーガーデン(3~6歳)=幼稚園などがある。

イギリスでベビーシッターに

半年ほど日本に滞在後、今度はイギリスへ。

2008年にワーキングホリデーの制度が改定され、対象年齢が30歳に引き上げられたこと、友人がいることを理由に選びました。

ここでも英語の勉強に励みながら、コミュニティサイトを通してベビーシッターの仕事を知りました。1対1の保育は経験がなく不安もありましたが、思い切って面接に行くと仕事を紹介されました。担当したのは小学生男児。小学校へのお迎えや遊び相手、友だちの家に行くときの同伴(イギリスでは、子どもだけの留守番や外出は禁止)など、1年近く関わりました。

イギリスの保育園で「先生」として働く

保育園の保育士募集のチラシを見つけ応募。無事採用されました。園長は日本人ですが、大半のスタッフはイギリス人。日本人の子どもは1割ほど通っており、3クラス中2クラスには日本人保育士が配置。その1人として採用されました。

2歳児12~13人の副担任となり、念願の「先生」デビュー。「魔の2歳児」(2歳児は自我が目覚めてきて、手がかかることをいう)は、万国共通でした。それでも、日本の子どもは話をよく聴きますが、対してイギリスの子どもは、かなり「自由人」です。

※注 イギリスには、ナーサリー(0~5歳)=保育園、プレスクール(3~5歳)=幼稚園などがある。

海外の保育と日本の保育、それぞれに良さはある

イギリスの保育士は子どもを見守り、「~しましょう」とはあまり言いません。

お絵描きも、日本のように「同じような絵」ではなく個性豊か。できる・できないに関わらず、挑戦したことに「good try」とオーバーリアクションで褒める。「ありのままの子どもを、受け入れているのです。これが、自分の望んでいた保育だと思いました」(久美子さん)。

「ありのまま」は保育士にも通じます。日本では必須のピアノが、イギリスではそうではありません。「弾ける人はどうぞ。弾けなければCDを使えばいい」という雰囲気。「保育士が完璧である必要はない。苦手なことは無理しなくていいんだと実感しました」

海外に出たことで、日本の保育の良さにも気づきました。日本の保育士はきめ細かい対応をし、気遣いができます。「自分達が使った場所は自分達できれいにする」という意識があるから、園内の掃除も丁寧に行います。

保育にとって大切な気づきを得て、日本に帰国。イギリスにも2年滞在しました。

カナダでキッズヨガに出会う

帰国後、1年程日本に滞在。そしてカナダへ。年齢的に、最後のワーキングホリデーでした。

しかしカナダの英語には馴染めず。保育の仕事にも一切関わらず、黙々と日本食レストランで働きました。

生活が軌道に乗ったころ、体調を崩します。異国で病気になるのは不安で、心も弱くなっていました。そんな様子を見た友人に、ヨガを勧められます。近所のヨガ教室に通うと、心も体も元気に。

そのうち、カナダやアメリカでは「キッズヨガ」があり、教育にも取り入れられていることを知ります。興味を持って養成講座を受講し、1年程で帰国。

帰国、「保育」に関わり続けるため自身の働き方を見つめ直す

帰国後、改めてキッズヨガの養成講座を受講。キッズヨガは、子どもが楽しく体を動かしながら、ありのままの自分を受け入れ、自己肯定感を高めることを大切にしています。「海外の保育で学んだことと同じ。子どもにはヨガが必要だと、強く感じました」(久美子さん)。

保育の仕事はこれからも続けたい。しかし、日本の幼稚園や保育園では給料や勤務時間を考えると、自分には合わない。たどり着いたのが、「ベビーシッターマッチングサイト」でした。

ベビーシッターとして登録すると、ウェブサイトにプロフィールを掲載。それを見た利用者が、自身の希望に合った人に依頼するというシステム。好きな場所や時間で働け、給与も自身で決められます。また「英語教えます」「キッズヨガ教えます」など得意分野も書けるため、自分のやりたい保育ができます。

登録して4年目(2019年現在)ですが、固定のお客様が2~3組付きほぼ毎日シッターとして働いています。「1対1で子どもと関わることで、成長をしっかり感じられることがうれしいです」

「この働き方で、自分の時間が取れるようになりました。もちろん、ヨガもできます。今まで以上に稼げるようになり、生活にゆとりが持てます。今後は、シッターと並行して、キッズヨガにも力を入れていきたいです。生きる知恵や心のケアを伝えたいです」

これから転職したい人へのメッセージ

最後に、久美子さんから、保育士で転職を考えている方にメッセージをいただきました。
・「『自分らしさ』を、大切にして欲しい。そうすれば自分が好きな仕事が見つけられると思います」
・「何事にもチャレンジする姿勢も、大切だと思います」

「保育」の話になると、目を輝かせて話された久美子さん。この仕事が好きで続けたいという、熱い思いを感じました。しかしその形にはこだわらず、自分らしくいられる場所を探して、いろいろなことにチャレンジしています。これが、長く働き続ける秘訣かもしれませんね。

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