3歳の落ち着きがない子どもの原因・対処法・接し方の全知識

3歳の落ち着きがない子どもの原因・対処法・接し方の全知識

3歳の我が子の言動を見ていて「終始落ち着きがない」「言葉の発達が遅い気がする」など、気になった経験はありませんか。

一般的に3歳の子どもは、新しい事柄への好奇心が強く、活発な時期。まだ集中力が養いきれていないため、落ち着きがなくても問題視する必要はないケースもあります。

しかし、同世代の子どもと比較して極端に落ち着きがない場合や、日常生活に支障をきたしている場合は何か原因があるかもしれません。今回は、3歳の子どもが落ち着きのない原因や対処法を説明した上で、効果的な接し方を具体的にご紹介します。

この記事を読むことで、3歳の我が子が落ち着きのない理由に気付き、適切な対処法や接し方を見つけるサポートとなるよう願っています。 

3歳で落ち着きがない子の相談例

「落ち着きがない」と一言でいっても、子どもによって言動は異なります。3歳の子どもが居るママ・パパから多く寄せられる相談例は、下記4つです。

  • 静かにしてほしい場所で大声を出す
  • 常に忙しなく動いている
  • 子どもが多い場所に行くと興奮してしまう
  • 一つのことに集中できない

突然大声で騒いだり、常にそわそわしていたり、注意散漫な姿が頻繁に見られると「我が子の落ち着きのなさには、何か特別な原因があるのだろうか」と悩んでしまうママ・パパが多いことがわかります。

特に大勢の子どもが居る環境において、他の子どもとの言動の違いに気が付くママ・パパが多いようです。

3歳で落ち着きがない子の原因 5つ

3歳の子どもの落ち着きのなさには、さまざまな原因があります。代表的な原因と対処法を5つご紹介します。我が子に当てはまるものがあるか、チェックしてみてください。

個性

3歳の子どもは、好奇心旺盛で活発な時期です。

目に入るもの・出会うものすべてに興味が湧きやすい時期なので、興味の対象にストレートに向かいがち。

大人と違い、好奇心を抑えて我慢したり、タイミングを見たりする力がまだ養いきれていないことから落ち着きがないように感じるケースがあります。

対処法

我が子が興味を持ちやすい対象を把握し、目に入るタイミングをコントロールする方法がおすすめです。

たとえば、玩具に興味・関心を示しやすく、騒いでしまう場合は「静かにしてほしい場所では与えない」「視界に入らない場所へ玩具を移動させる」などの工夫をしてみましょう。

親の期待値の問題

子ども自身ではなく、ママ・パパの期待値が原因のケースもあります。

たとえば、子どもに多くの理想を求める期待値の高いケース。一般的に3歳の子どもは、まだ注意散漫になりやすく、集中力がない時期です。「30分以上おとなしく椅子に座る」「1時間以上の集中力を求める」ことは困難なため、我が子の落ち着きのなさを判断するハードルが高い可能性があります。

反対に、子どもへの期待値の低さが原因となるケースもあります。過保護になったり、「まだ小さいから仕方がない」と極端に甘やかしてしまったりすると、子どもから落ち着きある姿勢を学ぶ機会を奪ってしまいます。その結果、子どもの落ち着きのなさを助長させてしまうのです。

対処法

期待値の高さに心当たりがある場合は、ママ・パパ自身で我が子の落ち着きのなさに対する判断基準を見直しましょう。小学1年生でも授業時間は45分程度のため、同等もしくはそれ以上の集中力や落ち着きを3歳の子どもに求めるのは困難だと考えられます。少し判断基準を下げて、我が子の言動は本当に落ち着きがないのか、今一度考えてみましょう。

期待値の低さに心当たりがある場合は、子どもへのしつけや教育をママ・パパが力を合わせて注力しましょう。小学校に入学すると、授業や給食の時間などで必然的に落ち着きを求められるシーンが増えます。小学校の授業時間や給食の時間を基準として、落ち着きある姿勢や集中力を維持する練習をするとよいでしょう。

愛情不足

ママ・パパからの愛情不足によって、落ち着きのなさが誘発されている場合もあります。

子どもが不安を感じてしまい、気を引きたくてわざとイタズラをしたり、癇癪を起こしたりするケースも少なくありません。

対処法

スキンシップや言葉で愛情を伝える頻度を増やし、子どもとのコミュニケーションを図りましょう。特にスキンシップは、心の安定を保ち、不安を軽減させるホルモンの分泌を高める効果が期待できます。

子どもによってはスキンシップを恥ずかしがる場合もあるので、工夫が必要。

保育園や幼稚園の見送りの際に肩や背中に手を添えて送り出したり、褒めるときに頭を撫でたり、日常の動作にスキンシップを取り入れるとよいでしょう。

ADHD(注意欠如・多動症)

近年では、大人でもよく耳にする「注意欠如・多動症(Attention-Deficit Hyperactivity Disorder:略称ADHD)」。

「注意欠如」や「多動症」の症状が見られる脳の障害ですが、具体的には下記のような行動が見られます。

  • 集中力が持続しない
  • 突然立ち上がりどこかへ行ってしまう
  • 忘れ物が多い
  • すぐに物を失くしてしまう
  • 衝動を抑えられない
  • 気が散りやすい
  • 常にそわそわ動いている
  • 感情のコントロールができない
  • おとなしく座っていられない

たとえば「保育園のお昼寝の時間に突然起き上がり、違う部屋に行ってしまう」「みんなでひとつのことをしていたはずが、違うことが気になり出すと我慢できず別のことをしてしまう」など、集団生活において落ち着きのなさが顕著に現れます。

治療法・対処法

ADHDは、脳の仕組みが原因の発達障害です。我が子にADHDの傾向が見られる場合は、専門家や医師に相談してみましょう。

前述のADHDの症状は、一般的な3歳の子どもの行動と重なる部分も多く「見極められない」とお悩みのママ・パパも少なくありません。ひとつの指標としては、「どこでもADHDのような症状が見られる」「集団生活や日常生活に支障をきたしている」場合に、専門家・医師への相談を検討するとよいです。

ADHDの治療法は、子どもの育つ環境や行動を調整する「癒育」や薬物療法などさまざま。我が子に適した対処法を見つけるためにも、専門家・医師と相談した上で治療を進めましょう。

ASD(自閉スペクトラム症)

「自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder:略称ASD)」という発達障害の影響で、落ち着きがない可能性もあります。具体的には下記のような行動が見られます。

  • 表情に変化が見られない
  • 泣かない/激しく泣きやすい
  • 癇癪を起こしやすい
  • 人見知りが激しい
  • 言語発達が遅い
  • 目が合わない
  • 衝動的な行動が多い
  • 会話が成立しない
  • 新しい物事への不安感が強い
  • 思い通りにならないと手が出る
  • こだわりが強い
  • 好きな遊びだけを続ける
  • 同年代の子どもと遊ばない

ASDの子どもはこだわりが強く、人との関わりを持つことが苦手な症状が目立ちます。また、家族に対しても興味や関心を持たなかったり、表情の変化が見られなかったりと感情が掴みにくい行動が目立つことも特徴です。

治療法・対処法

我が子がASDかもしれないと感じたら、まずは専門機関の相談窓口に相談してみましょう。療育(発達支援)を受けることで、育児への不安やストレスの軽減にも繋がります。

ASDは発達障害とされているものの、長所としても受け取れる部分が多いです。

たとえば、興味がある事柄には熱心に集中できたり、こだわりの強さからその道のプロフェッショナルとしての将来を切り拓けたりと、特性を良い形で働かせることができます。

そのためにも、ASDの子どもがのびのびと過ごせる環境作りを支援しましょう。

得意分野を伸ばす時間を守ったり、不安を感じやすい特性があるからこそ仲間外れにされないような環境作りをサポートしたり、ASDの子どもの特性を長所として活かすことをおすすめします。

落ち着きがない子への接し方

「静かにしてほしい場所で騒ぐのをやめてくれない」「お願いを聞いてくれない」など、落ち着きのない子どもとのコミュニケーションに悩むママ・パパは少なくありません。

ここでは、年齢に関係なく、落ち着きがない子どもへの接し方のポイントをご紹介します。

感情的になったり一方的に叱ったりしない

お願いを聞いてくれないからといって、感情的に叱らないように注意しましょう。

子どもには、大人のように論理立てて落ち着けない原因を説明する力がまだありません。また、ママ・パパに一方的に叱られることで、恐怖や不安から尚更騒いでしまうことも。

子どもに落ち着きがないときは、騒いでしまう理由をやさしく聞いたり、子どもが居心地のよい環境に移動させたりなどの工夫をするとよいでしょう。

大人が対応を変える

予め落ち着きのなさを把握している場合は、ママ・パパが対応を考えるとよいです。

じっとしていなければいけない場に連れて行かない、事前予約でおとなしく待つ必要がないように手配するなど、落ち着きが求められる環境を極力控える手配をしてみてください。

3歳で落ち着きがない子への接し方

一般的に3歳の子どもは、自我が強まり、積極的に自己主張をしていく時期です。知的好奇心に溢れ、いろいろな事柄に興味を持ち、果敢に新しいチャレンジをしたがる特徴があります。

また、個人差はあるものの、言葉が発達していくのもこの頃。幼稚園・保育園や家庭での出来事をおしゃべりしたり、ママ・パパの言動を真似したりする姿も見られるでしょう。

しかし、まだ心も体も未発達なので、ママ・パパのサポートは欠かせません。

「言葉を覚え始めるからこそ、愛情を込めた言葉で接する」「乱暴な姿を真似しないように、やさしい言動を心掛ける」「自我と言葉が成長する時期だからこそ、落ち着けない理由を聞いて感情を受け止める」など、コミュニケーションをとって意思疎通を図りましょう。

3歳の子どもの落ち着きのなさを独りで抱え込まないで

ワンオペ育児や相談できる人が身近に居ないと、つい独りで悩みを抱えてしまうママ・パパは少なくありません。育児は正解がないからこそ、自問自答を悶々と繰り返してしまうこともあるのではないでしょうか。

子どもの落ち着きのなさに思い悩んだときは、独りで抱え込まず、誰かに頼ったり相談したり、専門家を頼るといった選択肢を視野に入れましょう。自分一人では浮かばなかった原因や対処法が見つかるはずです。

また、落ち着きのない子には知育玩具もおすすめです。知育玩具との出会いが、子どもの落ち着く力をサポートしてくれる可能性も充分に考えられるでしょう。クラウンボックスでは、子どもの性格や発達段階に合わせた知育玩具が毎月届きます。3歳の子どもの落ち着きのなさにお悩みのママ・パパは、一度「無料お子様診断」をしてみては?

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