今では大人一人につき一台以上が当たり前となったスマホ、タブレット。肌身離さず親が身につけて操作している姿をみて、子どもが憧れを持つのは必然だと思います。上手に使えば有益な情報を得ることができますが、使い方を間違えると、場合によっては身の危険が及ぶこともあります。今回は、子どもがスマホの使う時の、注意点、使用時間、カメラ、YouTubeの特徴をまとめたいと思います。(子どもの心スペシャリスト・小阪有花)
スマホの使用時間どれくらいにしたらいい?
昔はテレビひとつ見るにも、いつでもみてよい家庭、見せない家庭、制限をかける家庭などがありました。どのスタイルが正しいとは一概には言えませんが、スマホ、タブレットも同じく、各家庭でルール決めしておくのが良いでしょう。
ある企業の調べによると、小学生から高校生までの子どもがスマホを利用する時間は1日平均3.2時間だそうです。また、ここ数年の推移としては増加傾向にあるといい、そのほとんどが自宅での利用というデータがあります。
世の中の平均と自分の子どもを比較して物事を考える必要はないですが、参考程度に聞いた時、もし、「自分の子どもの利用時間は長すぎるかもしれない?」と気になった場合、今一度、子どものスマホとの向き合い方を考えてみてはいかがでしょうか。
スマホを使わない遊びを教えるのもいいことでしょう。子どもと一緒に公園で遊ぶのはもちろんのこと、今は3歳からあそべるボードゲームも豊富ですし、いろんなキャラクタのジグソーパズルなどもあります。長くスマホで遊べる子どもは、好きなことには夢中になり、集中できるという証でもあるので、ぜひ、そうなれるものをみつけてあげてください。
どうしてもスマホに手が伸びてしまう場合は、使用時間を一緒にきめましょう。やりすぎているからといって突然とりあげられてしまうと、子どもの意思を無視してしまうことになりかねないので、時間配分の勉強だと思い、許せる時間の中で使わせてあげてください。
ながらスマホの恐ろしさは伝えておきましょう
2016年にトラックの運転手が、スマホを見ながら運転していたため、小学生をはねて死亡させてしまった事故があったことをご存知でしょうか? 運転手は前方不注意のまま長距離を走行していたと考えられています。こういった不慮の事故を避ける為にも、外出中のスマホのながら歩きは危険がたくさんついてくることを子どものうちからしっかり伝えておきましょう。
スマホは手元にあるとつい触ってしまうもの。だからこそ、使用場所によっては危険が伴うことを、あらかじめしっかり伝え、これは守らなくてはいけないルールとし、しっかり覚えさせておきましょう。
カメラをつかう時はまわりへの拝領を
スマホの機能の中でも、特に子どもか食いつきやすい機能がカメラです。比較的操作も覚えやすく、子ども自ら自分や親の写真を撮ったり一緒に見たりする時間はとても良い親子のコミュニケーションです。
しかし、もし外出中に全く知らない赤の他人の写真を勝手に撮ってしまったら問題ですよね。
世の中には、口にはだしませんが、カメラをむけられると嫌がる人もたくさんいます。むやみやたらに撮ることはせず、もし人を撮る場合はお友達でも一言確認するようにし、風景などを撮りたい場合は周りに嫌がっているひとがいないか一度まわりを確認するよう教えてあげましょう。
YouTubeを見るときはどんなものを見ているか確認を
料理や洗濯などをこなす間や、友人との会話中など、子どもに静かに待っていて欲しい時に、ついつい利用してしまうのがYouTubeではないでしょうか。
最初は子どもの好きなキャラクターの動画や子ども向け動画を設定して見せていても、長時間使用しているうちに、子どもに見せたくない成人向けコンテンツを視聴していた、という話もよく耳にします。
以前、子どもがユーチューバーのマネをして電子レンジでノートを焦がしてしまい、ボヤ騒ぎとなってしまったという出来事がありました。動画の内容は、「ノートの文字を電子レンジで温めて消す」といったもので、大人であれば危険だとわかる内容でしたが、子どもは危険なことでも好奇心のままに実行してしまう可能性があります。
フィルター機能を利用するという方法もありますが、やはり、危機回避として、子どもがどんな動画を見ているのかを、5分に一回で良いので、覗いてみる、または見せてもらうのが良いと思います。
もし先程の電子レンジでノートをあたためるといった危険な動画を見てしまった場合、
「これは本当はやってはいけないことをしている」
「どうしてやってはいけないことなのか」
ということを親として必ず教えてあげてください。
スマホなしの生活は考えられない。だからこそ意識することは?
スマホの可能性は無限大です。
だからこそ、子どものうちは、スマホを通して正しい情報を選択し、得た情報に対してどう対応すべきかを、親がきちんと相談してあげることが重要です。
幼児から小学生、更に年を重ねていくうちに、今度はSNS等を通して得た情報を精査し、自分の意見を交えて再構築し、世の中へ発信していくことになります。そのたびに子どもはスマホをさらに利用することになっていくでしょう。それは止めようのない流れだと思います。
小さいうちからスマホ利用の最低限のマナーや、どのように使用するべきかなど、基本的なことでもしっかりと伝え、正しい使い方を身につけていきましょう。
【小阪有花】2004年 ミスマガジンから芸能界へ。2009年に芸能引退後、保育コンサルを経て、2020年 総合制作会社cheer lead を設立。