モンテッソーリ教育とは?
モンテッソーリ教育とは、イタリア初の女性医師であるマリア・モンテッソーリさんが考案した教育法です。
その教育法は、子供自身が持つ「自己教育力」を高めてあげること。
本来子供には、自分自身で自立・発達する力があり、それを開花させるには、一人ひとりの発達段階に合わせた環境を整えてあげることが必要であるということです。
子供の発達段階に適した環境が整っていることで、集中して物事に取り組むことができ、それらの過程で得られる達成感などが子供の自信や可能性につながり、今後のさらなる成長を促すといわれています。
【マリア・モンテッソーリについて】
教育家で知られるマリア・モンテッソーリさんは女性医師でもあり、ローマ大学最初の女性医学博士でした。障害児童など、子供たちへの治療教育と実験を行いながら成果を上げていき、独自の教育法を確立させていきました。
生涯を幼児教育に捧げ、1912年には書籍も出版。モンテッソーリ教育の理念は世界中に広まっていくことになります。
モンテッソーリ玩具の選び方は?
モンテッソーリ教育における最適な玩具を選ぶためには、年齢や伸ばしたい能力を考えることが必要です。年齢で教育の役割が分かれており、0歳〜3歳未満は7つ、3歳以上〜6歳までは5つあります。
0歳〜3歳未満の教育活動と目的
0歳〜3歳未満の活動目的は以下の7つの分野に分かれています。
- 粗大運動の活動
- 微細運動の活動
- 日常生活の練習
- 言語教育
- 感覚教育
- 音楽
- 美術
0歳〜3歳未満は、できることは少ないですが、モンテッソーリ教育においては「吸収する精神の時期(無意識)」とされて吸収力が強い年齢です。
そんな0歳〜3歳未満における、7つの分野と玩具を選ぶ際のポイントについて解説していきます。
粗大運動の活動
粗大運動とは、寝返りやハイハイ、つかまり立ちなど、体全体を使った動きのことをいいます。粗大運動の活動には認識しやすいよう、色鮮やかで機能がシンプルな五感を刺激する知育玩具を利用して鍛えていきましょう。
微細運動の活動
微細運動とは、ボールを触ったり、物を握ったりつまんだりなど、手先を使った細かい動きのことをいいます。微細運動の活動におすすめの知育玩具は、乳児の場合はラトル、1歳以降はボールトラッカーや型はめパズルなどです。月齢に適したものを選びましょう。
日常生活の練習
1歳を過ぎた頃から、粗大運動と微細運動を組み合わせながら、衣類の着脱でのボタンを付け外したり、お片付けをしたりなど、大人の行動に興味を持ち真似をしたりします。まずは、親がお手本を見せて、子供がやり始めたら口出しや手出しをしないようにしましょう。
言語教育
信頼関係の構築がなされ、自分の気持ちを言葉に表すなど、コミュニケーションをとれるようになります。子供は、3歳までに周囲のさまざまな言葉を吸収し、母語を覚えます。環境や発達段階に合わせながら常に子供のペースに合わせて、適切な会話を心がけましょう。
感覚教育
感覚教育とは、音を聞き分けたり、においや味を区別したりなどの五感の発達を磨くことです。0歳〜3歳未満はもっとも感覚器官が発達する時期です。子供の関心のあるものに多く触れさせる経験をすることで、感覚や情報を吸収していきます。
音楽
音楽を聴かせ、リズムを感じることでさまざまな体の動きを覚えることができます。目に見えない音楽を体の動きや表情で表現したり、楽器を鳴らしてみたりなど、表現を楽しむことを体感させてあげることが大切です。
美術
粘土で作品を作ったり絵を描いたりすることで、表現をする楽しさを体感していきます。目で見たものを形にするなど、目と手の協応動作の訓練のほかにも、手先の発達や想像力を豊かにします。
3歳以上~6歳の教育活動と目的
3歳〜6歳までの活動目的は、以下の5つの分野に分かれています。
- 日常生活の練習
- 感覚教育
- 言語教育
- 算数教育
- 文化教育
3歳〜6歳は「意識の芽生えの時期」とされ、さらなる経験を積み重ねていく年齢です。
そんな3歳〜6歳における、5つの分野について解説していきます。
日常生活の練習
日常生活の練習は、体を思い通りに使いこなすことが目的です。掃除や料理など、日常から関心を持っている活動を通しながら、運動能力を鍛えます。ハサミなど使用する道具は成長に合わせたものを用意し、正しいやり方を教えながら経験を積み重ねます。
感覚教育
感覚教育は五感を鍛え、知性の成長を促すことが目的です。3歳までに身につけた感覚を基に、ブロックを大きさや色や形ごとに分けたり、ペアにするなど「セットにする」「分類する」「段階づける」ことを繰り返すことで思考力や創造力などの発達を鍛えていきます。
言語教育
言語教育は言葉の表現力を鍛えます。話し言葉や読み方、書き方など言語のバリエーションや語彙力を高めていき、文章の仕組みを理解していきます。絵本の読み聞かせや、ひらがなカードを使用するなど、楽しめる方法で言語の表現力を鍛えていきましょう。
算数教育
3歳〜6歳の算数教育は計算するだけではなく、日常生活を通して経験してきた数字に関する知識を整理しながらまとめていきます。子供の興味や成長段階に合った玩具や道具を使用し、数字の規則性や法則などの関係を楽しみながら理解させることが大切です。
文化教育
文化教育は平和教育にも繋がる活動です。小学校で学ぶ理科や社会の分野の幅広い分野で学ぶ全てが文化教育になります。日本以外の世界や文化の違い、歴史や宗教に音楽など、幅広い視野に興味を持つことが、知識欲を高めることにつながります。
モンテッソーリ年齢別知育玩具
モンテッソーリ教育を知育玩具を取り入れながら学ばせたいという人に向けて、年齢別の知育玩具をご紹介します。また、玩具の特徴や遊ばせ方のポイントなどについても解説。遊びを通して子供が自発的に考える力を伸ばしていきましょう。
0歳~3歳未満のモンテッソーリ
0歳〜3歳未満は感受性が高まる時期とされます。0歳〜3歳未満の成長はそれぞれのため、個人差はありますが、焦らず子供のペースに合わせて楽しんでもらうことが大切です。
モンテッソーリ・モビール
上から糸で吊るし、バランスをとりながらゆっくり揺れたり回ったりするモビールは、目で動くものを追う「追視」の練習をするのには最適な玩具です。赤ちゃんは生後2ヶ月に入る頃には目線を固定できるようになります。コントラストがはっきりしたものや、キラキラしたものを選びましょう。
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鏡
モンテッソーリ教育において鏡は、自分の姿や表情を確認したり他者との違いを比べたりなど、自己認識を高めるアイテムとして推奨されています。鏡を取り入れる際は、割れにくい素材を選び、子供の目線に合うサイズや配置の仕方などの環境を考えて置きましょう。
エッグスタンド
エッグスタンドと卵型のアイテムがセットになった玩具です。卵を掴んで移動させたり指先の運動を促します。卵型は半分に分かれハート型や四角などさまざまな形状に分かれているので、ペアになっているものを合わせる動作は、微細運動の活動の手助けにおすすめです。
楽器 (木琴・太鼓)
木琴や太鼓などの楽器は、音の表現を楽しみながら、腕を動かす練習にも最適です。叩く強弱で変わる音の違いを耳で確認したり、リズムに合わせたりしながら表現力を鍛えます。木製素材のものを選ぶと、自然の音色も楽しめるのでおすすめです。
型はめパズル
さまざまな形のくぼみや、穴に合わせたパズルをはめ込んでいく玩具です。型はめパズルにはさまざまなタイプがあり難易度は異なりますが、形や大きさ、方向などを確認しながら、適切な位置にはめる作業は、脳に刺激を与え集中力アップにも繋がります。
ナットアンドボルト
ナットアンドボルトは、ネジを締めたり外したりを繰り返す玩具です。指先と手首を使いながら、ひねったりねじったりなどすることで、手の動かし方や関節の可動域を鍛えることが期待できます。子供の手に馴染む使いやすいサイズの玩具を与えてあげることで、飽きることなく集中して遊ぶことができるでしょう。
積み木
並べたり、積み立てたりする以外にも、自由な遊び方ができる積み木は、集中力や創造力を鍛えてくれる玩具です。手先と目を連動した動作は、協応動作のレベルアップにも繋がります。積み木のサイズや素材などさまざまな種類があるので、成長にあったものを選びましょう。
ハンマーペグ
ハンマーペグとは、飛び出ているペグをハンマーで下に打ち込む玩具です。手や腕の動きの発達にも役立ちます。叩くペグを考えて狙うことで、自然と集中力や判断力も鍛えられるでしょう。仕組みを理解できるよう、最初はお手本を見せてから遊ばせることが大切です。
3歳以上~6歳のモンテッソーリ
3歳までに体験したことを更に積み上げていく3歳〜6歳は、更なる吸収のステップアップをする時期です。自発的に遊べる環境作りを準備し、お手本を見せることが大切になります。
ぬいさし
台紙に描かれた点を目打ちで穴を開け、針と糸を使って表と裏交互に糸を通していきます。最初のうちは四角や三角など簡単な図形で、針の持ち方や縫い方に慣れさせましょう。針と糸を使うことで、集中力や持久力の強化にも役立ち、日常生活の練習にもつながります。
ピンクタワー
ピンクタワーは、子供が大きさに集中できるようにピンク1色で作られた玩具です。大きさが異なる10個の立方体で、大きいもので1辺が10センチあり、1センチ刻みで小さくなっています。規則にしたがって積み上げれば、3次元の理解が深まり、量の変化を学ぶことができます。
フィッシングゲーム
マグネット式の魚釣りゲームです。人形を氷の上で移動させながら、魚を釣ります。感覚と集中力が鍛えられます。魚が釣れる経験を何度も繰り返すことで、子供の成功体験を育み、自信へとつなげられるでしょう。
ローマのアーチ
古代ローマの石造建築で使用されていたアーチ構造を木製のパーツで再現できる玩具です。半円の台座の上に沿って、ブロックを積んでアーチ型を作ります。完成後台座を外してもその上のブロックが落ちてこない不思議を試行錯誤しながら、集中力やロジカルな思考の訓練ができます。
幾何学立体
立方体や円錐など、さまざまな幾何学立体の理解が深められる玩具です。幾何学立体の特徴を触りながら認識したり、違いを比較することで、集中力や探求力が育ちます。立体を組み立てたりするほかにも、それぞれの名称を覚えたり覚えたり、目を閉じて立体当てをするなど、親子で活動を楽しんでいきましょう。
診断で子供に合った知育玩具を選ぶ
モンテッソーリ教育の手助けをする知育玩具には、ご紹介したもの以外にもさまざまあります。発達状態に適した玩具でも子供の興味はそれぞれのため、購入しても興味を示してもらえない場合もあるでしょう。我が子に適した知育玩具は何がいいか悩んでいるなら、知育玩具のサブスク「クラウンボックス」がおすすめです。
クラウンボックスは初回に「無料のお子様診断」を実施し、パーソナライズされた知育玩具が届けられるサービスです。モンテッソーリ教育の理念を取り入れた、子供の個性や好奇心を伸ばせる、おおよそ15種類の材料がセットになっています。
遊びに必要な道具はすべてそろっているので、ほかに買い足す必要もありません。一人ひとりにパーソナライズされた知育キットで、子供に最適な知育玩具で創造力と集中力を伸ばしたいとお考えの場合は「クラウンボックス」をチェックしてみてください。
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知育玩具で楽しくモンテッソーリ教育を実践!
モンテッソーリ教育におすすめの知育玩具についてご紹介していきました。モンテッソーリ教育で一番大切なことは、子供が夢中になっていることに対して、口出しや手出しをしないことです。
子供が興味を持ったものには正しいやり方を教え、適切な道具や環境を用意してあげましょう。子供たちは、自由な経験の積み重ねをすることで「自己教育力」を自然と高めていけるのです。