認証保育園、認可外保育園の保育料には補助金が出るの?東京都市町村の補助金一覧【2021年12月版】

認証保育園、認可外保育園の保育料には補助金が出るの?東京都市町村の補助金一覧【2021年12月版】

認可保育園が待機状態になった場合に、検討するのが認可外保育園。保育料が高いのでは、と敬遠されがちですが、自治体毎に補助金も用意されています。今回は、東京23区に続き、東京都市町村(23区外)の補助金の金額をまとめてみました。

1.保育料補助の制度がある認証保育園

我が子を保育園に入れるなら「保育料が安い認可保育園」がいいと考える人がいます。確かに、認証保育園、その他の認可外保育園の保育料は認可保育園よりも高いケースが大半ですが、自治体からの補助金により、実際に支払う金額は一緒だったり、大きな差がないケースもあります。

まず、政府(国)の「保育の無償化」の一環として、0~2歳児は月42,000円(住民税非課税世帯)、3~5歳児は月37,000円を上限に支援されます。認可保育園は全額無償で子供を預けられますが、認証保育園は一部自己負担が必要です。

次に、東京都としての支援策もあります。

「認証保育園」は、認可外保育園の中でも、東京都独自の基準を設定し、適切な保育水準を確保しています、保育料も上限を定めているので、経済的にも安心です。原則として、月220時間以下の利用をした場合の月額は、3歳未満児80,000円、3歳以上児77,000円を超えない料金設定となっています。

各自治体はこれを元にし、独自に追加の補助金を設定しています。なお、無料である「認可保育園」との金額差があるため、自治体によっては「認可保育園」と同料金になるまで補助金を出すケースもあります。

参照:東京都福祉保健局 認証保育所

一方、「認証保育園以外の認可外保育園」ですが、補助金の有無は自治体によって異なります。ただ「幼児教育・保育の無償化」により、2019年10月より、0~2歳児は月42、000円(住民税非課税世帯)、3~5歳児は月37,000円を上限に支援されます。

参照:内閣府 「幼児教育・保育の無償化概要」

2.東京都市町村の認証保育園補助金一覧

それでは、具体的な補助金額、支給条件などをみていきましょう。今回は東京市町村について取り上げます。

認証保育園への補助金を受けるには、一定の条件が必要です。共通していることは概ね以下の内容です。

  1. 利用者・児童共に当該市町村に住民票があり、その住所に住んでいること。
  2. 認証保育園と月極契約をしていること(利用時間が1か月160時間以上の市町村が大半)
  3. 認証保育園の保育料等を滞納していないこと。

これら以外にも、以下のような条件を設けている自治体の見られます。

  • 所得制限がある(当年度の市町村民税所得割額)
  • 認可保育園へ申請している
  • 保育の必要性の認定(支給認定)をもらっている

それでは、以下で、東京都市町村の認証保育園の補助金について見ていきます。なお、島嶼(とうしょ)部には、認可外保育園は設置されていないため、一覧から外しております。

東京都市町村の「認証保育園の保育料補助金」一覧

「認証保育園」は、月220時間以下の利用をした場合の月額は、3歳未満児80,000円、3歳以上児77,000円を超えない料金設定となっています(東京都全体の施策)。さらに、国から、0~2歳児は月42、000円(住民税非課税世帯)、3~5歳児は月37,000円を上限に支援されます。各自治体は、さらに独自に追加の補助金を設定していますが、それが以下の一覧表の補助金額となります(子どもが1人しかいないケースとしました)。

なお、「保育を必要とする場合」と「保育を必要としない場合」では、補助金が違う場合もあるので、各自治体のホームページで問い合わせてください。


市町村名のリンクは、「保護者の評判が高い保育園ランキング」にリンクしています。
市町村名 市町村独自の
補助金額
補助内容 所得制限 必要な手続き
八王子市 上限40,000円 所得・家庭環境・子どもの人数によっては、金額加算 なし 不要
立川市 なし
武蔵野市 上限45,000円 認可保育園との保育料の差額を補助。 あり 支給認定
三鷹市 上限65,000円 なし 支給認定
青梅市 なし(HPに記載なし)
府中市 上限30,000円 多子手当あり。 あり 不要
昭島市 上限67,000円 認可保育園との保育料の差額を補助。 なし 支給認定
調布市 上限36,000円 あり 不要
町田市 なし(HPに記載なし) なし 不要
小金井市 なし(HPに記載なし) なし 不要
市町村名 市町村独自の
補助金額
補助内容 所得制限 必要な手続き
小平市 上限33,000円 多子手当あり あり 支給認定
日野市 上限52,000円 多子手当あり。 あり 不要
東村山市 上限10,000円 多子手当あり。 なし 不要
国分寺市 上限10,000円 なし 不要
国立市 上限10,000円 0~2歳児対象 なし 支給認定
福生市 上限25,000円 認可保育園との保育料の差額を補助。入園料も補助。 なし 支給認定
狛江市 なし(HPに記載なし) 支給認定
東大和市 上限21,000円 認可保育園の保育料の3分の1を補助。 なし 認可保育園への申請
清瀬市 上限7,000円 多子手当あり。 なし 不要
東久留米市 上限10,000円 認可保育園との保育料の差額を補助。多子手当あり。 なし 不要
市町村名 市町村独自の
補助金額
補助内容 所得制限 必要な手続き
武蔵村山市 上限20,000円 あり 支給認定
多摩市 上限30,000円 なし 不要
稲城市 上限20,000円 なし 不要
羽村市 上限40,000円 認可保育園との保育料の差額を補助。 なし 支給認定
あきる野市 上限40,000円 認可保育園との保育料の差額の2分の1を補助。 なし 支給認定
西東京市 上限16,000円 なし 不要
日の出町 なし(HPに記載なし)
瑞穂町 上限40,000円 認可保育園との保育料の差額を補助。1,000円未満切り捨て。 あり 支給認定
奥多摩町 なし(HPに記載なし)
檜原村 第一子:支払った保育料の2分の1。第二子以降:支払った保育料の全額 なし 不要

※表中の保育料は月額。データは2021年12月調べ。詳細は、各区のHPで確認を。

3.東京都市町村の認可外保育園補助金一覧

次に、東京都市町村の認可外保育園(認証保育園を除く)補助金について見てきます。

まず、認可外保育園の保育料は、各施設が独自に設定しているため、バラバラです。

政府(国)の「保育の無償化」の一環として、0~2歳児は月42、000円(住民税非課税世帯)、3~5歳児は月37,000円を上限に支援されます。

さらに、市町村で独自の追加支援をしているとことがあります。以下がそれをまとめたものです(子どもが1人しかいないケースとしました)。

支給されるには、前述の認証保育園の支給条件に加えて、東京都から「認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書」(表中「証明書」と記載)が発行されている施設であることが多いです。

東京都市町村の「認可外保育園の保育料補助金」一覧


市町村名のリンクは、「保護者の評判が高い保育園ランキング」にリンクしています。
市町村名 補助金の有無 市町村独自の
補助金額
補助内容 所得制限 必要な手続き
八王子市 あり(認証保育園と別制度) 上限20,000円
立川市 なし(HPに記載なし)
武蔵野市 なし(HPに記載なし)
三鷹市 あり(認証保育園と別制度) 上限67,000円 0~2歳児は67,000円まで負担 なし 認可保育園への申請、支給認定
青梅市 なし(HPに記載なし)
府中市 あり(認証保育園と同制度) 上限30,000円 多子手当あり。 あり 不要
昭島市 あり(認証保育園と別制度) 上限67,000円
調布市 なし(HPに記載なし)
町田市 なし(「補助なし」とHPに記載)
小金井市 なし(HPに記載なし)
市町村名 補助金の有無 市町村独自の
補助金額
補助内容 所得制限 必要な手続き
小平市 なし(HPに記載なし)
日野市 なし(HPに記載なし)
東村山市 あり(認証保育園と同制度) 上限10,000円 多子手当あり。 なし 不要
国分寺市 なし(HPに記載なし)
国立市 あり(HPに記載あり) 上限10,000円 多子手当あり
福生市 なし(HPに記載なし)
狛江市 あり(認証保育園と同制度) 上限20,000円 「証明書」交付施設が対象。 あり 支給認定
東大和市 あり(認証保育園と同制度) 上限21,000円 「証明書」交付施設が対象。認可保育園の保育料の3分の1を補助。 なし 認可保育園への申請
清瀬市 なし(HPに記載なし)
東久留米市 なし(HPに記載なし)
市町村名 補助金の有無 市町村独自の
補助金額
補助内容 所得制限 必要な手続き
武蔵村山市 なし(HPに記載なし)
多摩市 なし(HPに記載なし)
稲城市 なし(HPに記載なし)
羽村市 なし(HPに記載なし)
あきる野市 なし(HPに記載なし)
西東京市 あり(認証保育園と同制度) 上限16,000円 「証明書」交付施設が対象。 なし 不要
日の出町 なし(HPに記載なし)
瑞穂町 なし(HPに記載なし)  
奥多摩町 なし(HPに記載なし)
檜原町 なし(HPに記載なし)

※表中の保育料は月額。データは2021年12月調べ。詳細は、各区のHPで確認を。

なお、詳細は、「東京都福祉保健局 認可外保育施設(ベビーホテル・その他・事業所内)一覧の公開と利用する際の留意点」、あわせて、「認可外保育施設(ベビーホテル・その他・事業所内)一覧表」をご覧ください。

4.まとめ

今回調べてみると、自治体により補助金額や補助の方法が異なっていることを改めて、実感しました。共働きを続けていく際の参考にしていただければ、幸いです。

市町村の補助は23区に比べ手薄な感じもありますが、待機児童がそれほど深刻化していないからかもしれません。

先にも書きましたが、2019年10月からの「幼児教育・保育の無償化」により、認可保育施設等は保育の必要性があると認定された場合、0-2歳児(住民税非課税世帯のみ)は月額4万2000円を上限に、3-5歳児は月額3万7000円を上限に支援されます。また、自治体独自の追加補助があるケースもあるので、当該自治体のサイトはこまめに最新の情報をチェックしてください。

(参考になる記事)「幼児教育・保育の無償化」はどうなる? 2019年10月の実施に向けて、いくら補助金が出るのか知っておこう」