認証保育園、認可外保育園の保育料には補助金が出るの?東京23区の補助金一覧【2021年度版】

認証保育園、認可外保育園の保育料には補助金が出るの?東京23区の補助金一覧【2021年度版】

認可外保育園の様子
認可外保育園には補助制度を設けている自治体が多い

 認可保育園が待機状態になった場合に、検討するのが認可外保育園。保育料が高いのでは、と敬遠されがちですが、自治体毎に補助金も用意されています。今回は、東京23区の保育料に対する補助金、支給条件【2021年度版】をまとめてみました。

目次

1.認証保育園などには、保育料補助の制度がある
2.東京23区の認証保育園の補助金一覧
3.東京23区の認可外保育園の補助金一覧

1.認証保育園などには、保育料補助の制度がある

 認可外保育園の中でも、東京都独自の基準を設定し、適切な保育水準を確保している認証保育園。保育料も上限を定めているので、経済的にも安心です。原則として、月220時間以下の利用をした場合の月額は、3歳未満児80,000円、3歳以上児70,000円を超えない料金設定となっています。各自治体はこれを元にし、独自に上乗せした補助金を設定しています。
参照:東京都福祉保健局 認証保育所

 認証保育園以外の認可外保育園ですが、補助金の有無は自治体によって大きく異なります。ただ「幼児教育・保育の無償化」により、2019年10月より、0~2歳児は月42,000円(住民税非課税世帯)、3~5歳児は月37,000円を上限に支援されるようになりました。
参照:日本経済新聞「認可外保育に月3.7万円補助 政府案、3~5歳全世帯、19年10月から」

2.東京23区の認証保育園の補助金一覧

 それでは、具体的な補助金額、支給条件などをみていきましょう。今回は東京23区について取り上げます。

 認証保育園の保育料への補助金を受けるには、一定の条件が必要です。共通していることは、概ね以下の項目です。

 1.利用者・児童共に当該区に住民票があり、その住所に住んでいること。
 2.認証保育園と月極契約をしていること(利用時間が1か月160時間以上の区が大半)  
 3.認証保育園の保育料等を滞納していないこと。

 これら以外の条件としては、以下のような条件を設けている自治体もあります。

・所得制限がある(当年度の区民税所得割額)
・認可保育園へ申請している
・保育の必要性の認定をもらっている(支給認定)

 それでは以下で、東京都23区の認証保育園の補助金を詳細に見ていきましょう。 

東京23区の「認証保育園の保育料補助金」一覧
区名 補助金額 補助対象・内容 所得制限 必要な手続き
足立区 ・3〜5歳児クラス…上限37,000円~57,000円
・0〜2歳児クラス…上限40,000円~67,000円
・年齢に応じた補助金
・多子・低所得世帯には、別途補助あり
なし(多子・低所得世帯は、あり) 「認証保育所保育料負担軽減申請書」を提出
荒川区 上限60,000円 認可保育園との保育料の差額を支給 なし 支給認定
板橋区 ・3〜5歳児クラス…上限37,000円~57,000円
・0〜2歳児クラス…上限25,000円~67,000円
 - あり 不要
江戸川区 上限50,000円 満1歳未満児は、区独自の乳幼児養育手当(月額13,000円)との差額を支給 あり 不要
大田区 ・3~5歳児クラス…上限37,000円
・0~2歳児クラス(住民税非課税世帯)…上限42,000円
 - あり 不要
葛飾区 上限30,000円 ・保育料40,000円以下→20,000円支給
・保育料40,001円以上→保育料の2分の1(100円未満切捨)
なし 不要
北区 上限67,000円 ・対象は3歳未満児
・認可保育園との保育料の差額が5,000円以上で支給
なし 支給認定
江東区 上限50,000円 保育料30,000円未満の月は支給対象外 あり 認可保育園への申請
品川区 ・0~2歳児:上限66,000円
・3~5歳児:上限40,000円
・0~2歳児:認可保育園との保育料の差額補助
・3~5歳児:所得毎の定額補助
・0~2歳児:なし
・3~5歳児:あり
3~5歳児は認可保育園への申請必要
渋谷区 ・区内:上限45,000円
・区外:上限70,000円
あり 不要
新宿区 ・3歳~5歳児クラス…上限57,000万円
・0歳~2歳児クラス…上限67,000万円
・認証保育所・指導監督基準を満たす認可外保育施設を利用する人 ・一部助成:あり
・全額助成:なし
第2子以降は支給認定必要
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 足立区 荒川区 板橋区 江戸川区 大田区 葛飾区 北区 江東区 品川区 渋谷区 新宿区
区名 補助金額 補助内容 所得制限 必要な手続き
杉並区 上限80,000円 認可保育園との保育料の差額を支給。 なし 支給認定
墨田区 上限40,000円
(時限的措置、2020年4月以降25,000円)
認可保育園との保育料の差額を支給。1,000円未満切捨。 なし 不要
世田谷区 上限40,000円  - あり 不要
台東区 上限67,000円 認可保育園との保育料の差額を支給。5,000円未満切捨 あり 不要
中央区 上限60,000円 認可保育園との保育料の差額が10,000円以上の場合支給 なし 支給認定
千代田区  - 認可保育園の保育料から2割程度減額 なし 支給認定
豊島区  - ・認可保育園との保育料の差額を支給。1,000円単位で補助
・保育時間221時間以上には、延長時間分を加算
なし 支給認定
中野区 上限62,000円 実際に支払った保育料と認可保育園の保育料の差額を支給。1,000円未満切捨 なし 支給認定
練馬区 上限42,000円 ひとり親世帯には更に年齢に応じて加算 なし 不要
文京区 上限67,000円  - なし 不要
港区  上限42,000円 認可保育園との保育料との差額を支給 なし 認可保育園への申請と、支給認定
目黒区 上限67,000円 ひとり親世帯には加算。一律15,000円 なし 支給認定
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 杉並区 墨田区 世田谷区 台東区 中央区 千代田区 豊島区 中野区 練馬区 文京区 港区 目黒区

※表中の保育料は月額。データは2018年12月調べ。詳細は、各区のHPで確認を。

3.東京都23区の認可外保育園の補助金一覧

 次に、東京都23区の認可外保育園補助金について見ていきます。やはり自治体によって内容は異なり、認証保育園と同じ制度の区、独自の制度を設定している区、制度自体のない区など様々です。

 前述の認証保育園の支給条件に加えて、東京都から「認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書」(表中「証明書」と記載)が発行されている施設であることが追加されることが多いです。

東京23区の「認証外保育園の保育料補助金」一覧
区名 補助金の有無 補助金額 補助内容 所得制限 必要な手続き
足立区 あり(認証保育園と同制度) 上限20,000円 ・保育料35,000円以上。
・年齢に応じた補助金
・ 多子・低所得世帯には、別途補助あり
なし(多子・低所得世帯の補助には、あり) 不要
荒川区 なし(HPに記載なし)  -  -  -  -
板橋区 あり(認証保育園と同制度) 上限35,000円 「証明書」交付施設が対象 あり 不要
江戸川区 なし(HPに記載なし)  -  -  -  -
大田区 なし(HPに記載なし)  -  -  -  -
葛飾区 あり(認証保育園と同制度) 上限15,000円 「証明書」交付施設が対象 なし 支給認定
北区 なし(HPに記載なし)  -  -  -  -
江東区 あり(認証保育園と同制度) 上限50,000円 ・「証明書」交付施設が対象
・保育料30,000円未満の月は支給対象外
あり 認可保育園への申請
品川区 あり(認証保育園と別制度) 上限50,000円 ・「証明書」交付施設が対象
・ ベビーシッターの利用にも適用可
なし 認可保育園への申請  
渋谷区 あり(認証保育園と別制度) 上限40,000円

・「証明書」交付施設が対象
・0~3歳児対象

なし 支給認定
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 足立区 荒川区 板橋区 江戸川区 大田区 葛飾区 北区 江東区 品川区 渋谷区 新宿区
区名 補助金の有無 補助金額 補助内容 所得制限 必要な手続き
新宿区 あり(認証保育園と別制度) 上限40,000円

・「証明書」交付施設が対象
・0~3歳児対象

なし 認可保育園への申請  (3園以上)
杉並区 あり(認証保育園と同制度) 上限30,000円 ・「証明書」交付施設が対象
・0~2歳児対象
あり 支給認定
墨田区 なし(HPに記載なし)  -  -  -  -
世田谷区 なし(HPに記載なし) 上限40,000円 ・「証明書」交付施設が対象
・ 0~3歳児対象
あり 認可保育園への申請
台東区 なし(HPに記載なし)  -  -  -  -
中央区 なし(「補助なし」とHPに記載)  -  -  -  -
千代田区 なし(HPに記載なし)  -  -  -  -
中野区 あり(認証保育園と同制度) 上限62,000円 実際に支払った保育料と、可保育園の保育料の差額を支給。1,000円未満切捨 なし 支給認定
豊島区 なし(HPに「助成なし」と記載)  -  -  -  -
練馬区 なし(HPに記載なし) -   -  -  -
文京区 あり(認証保育園と別制度) 上限40,000円

・「証明書」交付施設が対象
・保育料が40,000円以下の場合は、その保育料を支給

なし 認可保育園への申請
港区 あり(認証保育園と別制度) ・3歳児未満:上限100,000円
・3歳以上児:97,000円
・「証明書」交付施設が対象
・通園している認可外保育園の保育料と、認可保育園の保育料の差額を支給。
なし 認可保育園への申請と、支給認定が必要
目黒区 あり(認証保育園と同制度) 上限50,000円 ひとり親世帯には更に加算。一律15,000円 なし 支給認定
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 杉並区 墨田区 世田谷区 台東区 中央区 千代田区 豊島区 中野区 練馬区 文京区 港区 目黒区

※表中の保育料は月額。データは2018年12月調べ。詳細は、各区のHPで確認を。

 なお詳細は、東京都福祉保健局 認可外保育施設(ベビーホテル・その他・事業所内)一覧の公開と利用する際の留意点あわせて、認可外保育施設(ベビーホテル・その他・事業所内)一覧表をご覧ください。

4.まとめ

今回調べてみると、自治体により補助金額や補助の方法が異なっていることを改めて、実感しました。共働きを続けていく際の参考にしていただければ、幸いです。

先にも書きましたが、2019年10月からの「幼児教育・保育の無償化」により、認可保育施設等は保育の必要性があると認定された場合、0-2歳児(住民税非課税世帯のみ)は月額4万2000円を上限に、3-5歳児は月額3万7000円を上限に支援されています。ただし今後も変更される可能性があるので、当該自治体のサイトはこまめに最新の情報をチェックしてください。

(参考になる記事)「幼児教育・保育の無償化」はどうなる? 2019年10月の実施に向けて、いくら補助金が出るのか知っておこう」