保育士が働きながらスムーズに転職をするには？　３つのポイントを元園長が紹介

保育士の方が転職する際は、働きながら転職活動をする人が多いと思います。ブランクを作ってしまうと現場感覚を忘れてしまったり、期間が空いた分だけ収入が減ったりするデメリットもありますよね。そこで、日々の業務や季節行事などで多忙を極める保育士が、働きながらスムーズな転職をするための3つのポイントをご紹介します。（元保育園園長・藤森みずほ）

• ポイント１、退職の意思は３か月前に伝えよう
• ポイント２、スケジュールの見通しを持とう
• ポイント３、希望する条件には優先順位をつけよう

ポイント１、退職の意思は３か月前に伝えよう

法律上、退職の申し出をした日から14日を経過すると退職できますが、保育士の退職には子どもたちに関する引継ぎ業務に時間がかかりますよね。また、担任決めや新規採用者数など次年度の予定にも影響します。例えば３月末で退職希望の場合は、年内には伝えるようにしましょう。

退職届の提出については、会社毎に独自のルールが決められている場合もあります。通常、1カ月前と定めている会社が多いです。退職を決めたら、就業規則を必ず確認してください。退職によって発生する職場の負担を最小限にすることで、退職するその日まで気持ちよく働くことができます。

ポイント２、スケジュールの見通しを持とう

ポイントの2つ目は、スケジュールの見通しを持つことです。

働きながらの転職活動となると、退勤後や休日を利用することになります。見通しを持たず転職先の見学や面接の予定を組んでしまうと、今の職場での業務とのバランスが偏ってしまいます。どちらも中途半端な取り組みとなり、結局、３月ギリギリに慌てて転職先を決める羽目になったという保育士もいます。感染症の流行時期であれば、体調管理などに支障をきたすことも考えられます。

実際に私が出会ったケースでは、お遊戯会準備のための連日の残業疲れで寝坊し、面接に遅刻してしまった保育士がいました。まずは、月単位で何をするか考えてみましょう。

また、「借り上げ社宅制度」を利用している保育士は特に注意が必要です。社宅の更新日や退去スケジュール、退去にかかる費用などは事前に確認し、トラブルがないようにしましょう。

ポイント３、希望する条件には優先順位をつけよう

ポイントの3つ目は、希望する条件に優先順位をつけることです。

よりよい労働条件のところへ転職したいと思うのは当然ですが、希望する条件を全てを満たす求人を見つけるのは困難です。まずは、譲れない条件を一つ選んでみましょう。転職サイトや人材紹介会社を利用する場合、転職理由を明確にし、希望条件に優先順位をつけることは大切な作業です。

現在の職場で何かしらの条件や環境に不満があって転職を決めた場合、まずはその原因が解消されることが最優先です。通勤時間や給料、人間関係など様々な方向から自分が希望する条件を深堀りし、優先順位を決めることで、転職先探しがスムーズに運びます。

早期に転職活動を終わらせることで、目の前の仕事に集中したり、新生活への準備に取り掛かったりすることができますよ。

まとめ

面倒な気持ちや多忙に任せて転職先を決めてしまうと、「失敗した」とまた転職を繰り返すことになりかねません。在職中で忙しいながらも手順をしっかりと踏み、計画的に進めていくことは転職活動するうえで先方に好印象を与えることもできます。

また、在職中の施設に迷惑がかからないような転職活動は、自分のためだけではなく、双方の施設や園児のためにもなります。働きながら転職すると決めたなら、是非この３つのポイントに取り掛かってくださいね。気持ちよく新しい施設で働くための第一歩です。

【藤森みずほ】現役の看護師で保育士。看護師長や保育園園長の経験者。笑顔で働き続けたい女性のためのキャリアコーチとしても活動中。Note「看護師×保育士×キャリアコーチ藤森みずほ」を運営中。

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