幼児期の体重管理は親の責任?子どもが太り過ぎてしまった時の対応策【小阪有花さん連載28】

幼児期の体重管理は親の責任?子どもが太り過ぎてしまった時の対応策【小阪有花さん連載28】

子どもの偏食に悩んでいる方は結構、いらっしゃると思います。そこで気になるのが栄養バランスに続いて、体重管理ですよね。好きなものばかり食べていたり、食べたいものをなんでも与えてしまうと、体重が増加し肥満体質になってしまいます。今回は、幼児期の体重管理について、「なぜ太り過ぎはよくないのか?」「大人になってからの影響」などについてお話しします
(子どもの心スペシャリスト・小阪有花)

我が子は大丈夫?肥満の測定ができるカウプ指数とは?

子どもは食べ物の好き嫌いが多い

こんにちは。みなさん、我が子の体重が平均なのかどうかのか、気になった時はありませんか?

そんな時は、カウプ指数を計算してみてください。カウプ指数とは満3か月から5歳までの乳児・幼児の肥満の測定/判定 のことをいいます。

カウプ指数の計算方法は以下のようになります。

「カウプ指数」=「体重(kg)」÷「身長(m)×身長(m)」

カウプ指数で出した値は以下のように判定します。

  • +30以上は太り過ぎ
  • +20以上〜30未満はやや太り過ぎ
  • +15以上〜20未満は太りぎみ
  • +15未満〜−15未満は正常範囲

とされています。自分の子どもの体重は肥満なのか知りたい方は、カウプ指数で計算してみるといいでしょう。

子どもが肥満ぎみであることのデメリット

子どもがもし肥満ぎみだった場合、またはその心配がある方は注意しましょう。

肥満ぎみは生活習慣病のリスクが高まります。糖尿病になる可能性や、つきすぎてしまった脂肪は、高血圧や動脈硬化などの病気を引き起こす可能性も上がります。これは大人でよく聞く話ですが、子どもも決して例外ではありません。

生活習慣病は食生活からくるといっても過言ではありませんので、幼少期のうちから、バランスの良い食事をとることが大切です。

劣等感を感じる場面も

今は細ければよいという時代ではありません。たとえぽっちゃりであっても、ありのままが美しいと評価される時代です。

しかし、それでもまだ日本は太っている人用の服のレパートリーは海外に比べて少ないですし、スタイルが良い人が綺麗だと思われる風習は残念ながら、まだ存在しています。

もちろん、「太っている=劣等感を感じる」という訳ではありません。しかし、体型を気にして劣等感を感じてしまい自分に自信がなくなってしまうかもしれません。そんな子どもの姿を見たいという親はいませんよね。

実際、バランスの良い食事をとらないことで肌荒れが起きたり、体が重くて運動が苦手になってしまったりとデメリットが多いのは事実なので、子どもの食生活が原因で心身ともに健康が脅かされることがないよう注意しましょう。

幼少期の食事は大人になっても継続される

子どもの頃の食べたものは、大人になっても好きな気持ちはほぼ変わることはありません。

特に、料理の味付けに関しては「自分の好きな味はこれだ」と言わんばかりに脳にインプットされ露骨に現れます。甘いものばかり食べさせられていれば、味付けは基本甘口に。味が濃いものをたくさん食べていれば、大人になっても味の濃いものばかり好んでしまいます。このように、幼少期に食べさせるものは、子どもが大人になってから選ぶ食べ物の基準になっていきます。

もし、インスタントのものばかり食べさせていれば、子どもは大人になってからもインスタント商品から抜け出すことが困難になり、栄養バランスを意識することが難しくなります。甘いものばかり食べていたら、思春期になってダイエットしたいと思ったとしても、甘いものを止めるストレスで苦しんでしまう可能性が高いです。

このように、幼少期の食生活は、子どもの成長につれ課題が大きくなっていくのです。「大人になったらちゃんとしたもの食べさせればいい」と思っていると、子どもにストレスを与えさせることになってしまうので、幼少期のうちからバランスのとれた食事をさせることは、子どもの食の自立をサポートすることになります。完璧にできなくてもいいので、少しだけ意識して食生活と向き合っていきましょう。

苦手な食事は体験へと変化させる

ここまで聞けば、「子どもの体重管理をしっかりしなくては!」と思いますよね。しかし、好き嫌いが多い子に苦手なものを食べさせるのは至難の技ですよね。そんな時は、苦手な食べ物を「体験」することで興味を持つように変化させましょう。

  • 一緒に買い物に行き、野菜の絵本をみながら実物を手のとり購入する。
  • 一緒に料理をする
  • 家庭菜園で野菜を育てる
  • おやつはなるべく手作りにする
  • 野菜狩りにいき新鮮野菜を取り入れる

手間隙かかってしまう内容も多いですが、子どもに食育をとりいれることは、子どもに健康をプレゼントすることに近いと私は考えます。子どもが大きく元気に健康にすごしてもらいためと考える方は是非、積極的にとりいれてください。最初からうまくいかなくても大丈夫ですので、子どもコミニケーションをとりながら、なぜ苦手なのか聞いてみるのもよいでしょう。

「一ヶ月前は苦手だったのに今は食べるようになった」なんてこともあるのが子どもの世界なので、きっかけは本当に大切です。食べ物に苦戦した時は、「体験」を取り入れ、子どもの将来のための体重管理に取り組んでくださいね。

【小阪有花】2004年 ミスマガジンから芸能界へ。2009年に芸能引退後、保育コンサルを経て、2020年 総合制作会社cheer lead を設立。